Potekoの徒然日記

こんにちは。ポテコです。リトアニアへ留学してた学生です。日々の体験やお役立ち情報を綴っています。

メディアの危機~神保哲生氏に聞く~

皆さま、お久しぶりです。ポテコです。

リトアニア留学を終え、無事日本に帰国し、徒然と日々を過ごしています。

本日は、日本を代表するジャーナリスト、神保哲生氏にお話を聞く機会があり、その内容をシェアしたいと思います。

 

 

神保哲生氏とは?

ジャーナリスト。日本ビデオニュース株式会社代表取締役。インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』代表・編集主幹。

1961年 東京生まれ。15歳で渡米。コロンビア大学1年終了後、一時帰国し1985年、ICU(’国際基督教大学)卒。その後、コロンビア大学に復学し、1987年、コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。 米・クリスチャン・サイエンスモニター紙(ボストン)記者、AP通信(ニューヨーク)記者、グローブ・アンド・メール紙(カナダ)東京特派員を経て、1996年、日本ビデオニュース株式会社を設立、代表取締役に就任。97年、放送免許を取得し、CS放送「パーフェクTV」においてCNBCビジネスニュースを放送開始。CNBCの日本法人CNBCジャパンの取締役に就任。99年、CNBCの日本経済新聞との合併(現日経CNBC)を機にCNBCの経営から離れ、ニュース専門インターネット放送局「ビデオニュース・ドットコム」を立ち上げ、編集主幹に就任、現在に至る。

2003年~09年、立命館大学産業社会学部教授、05年~12年、早稲田大学大学院ジャーナリズム学科客員教授などを兼務。

主要な取材テーマは地球環境、平和構築、メディア倫理など。

地雷リポートで1997年ギャラクシー賞特別賞受賞、ツバルで2005年大宅壮一ノンフィクション賞最終ノミネート

東京外国特派員協会会員(2012~14年理事)、日本記者クラブ会員、日本ペンクラブ会員

趣味はラグビー桐蔭学園ラグビー部OB会員、ICUラグビー部OB会員、コロンビア大学ラグビー部OB会員)、カヌー、キャンプ、ガーデニング

こちらはご本人のブログから引用させて頂いたものです。

 

最近でいうと、安倍前首相の辞任会見でするどい質問をしたと有名になっていた方でもあります。こちらをご覧ください!

 

 日本のメディアのあり方について考えさせられるものがありますよね。

 

メディアの危機=民主主義の危機⁉

メディアというものは、元来仲介者、媒体でしかなり得ないものです。そして、私たちは、このメディアというものを通してから”しか”、世の中を知ることが出来ません。それ故、もしメディアがおかしくなっているのであれば、全ての事象が世の中に歪んで伝わっていることになるんです。このことを考えると、メディアの危機は民主主義の危機であり、ひいては、国の危機であるというのは自明だと考えられるわけです。日本はまさにその危機に直面していると神保氏は述べます。

 

その理由として、

①メディアと利害関係を結んでいる業界(広告、政治)からの影響力

②メディアに対して議論するリテラシーが日本では低い

憲法21条で保障されている表現の自由によって政治が司法業界やメディア業界に手を出すことが難しい

ことが挙げられます。

 

政治、政府が言論をいじる、刑事司法を変えるというのは大変デリケートな問題です。しかし、ゴーン氏の事件で日本の司法のやり方(家族に会えないなどの厳しいやり方)に世界が驚愕したという事実があります。しかし、日本からしてみれば今更なんだ、いままでずっとやってきた事だぞ。みたいな感じなのです。司法界において、正義棄損、えん罪の増加が起き、それをメディアは大々的に報道しない。私たちは、真実を知ることが出来ない。そんな状況に日本は落ちいているのです。

 

メディアの大きな特徴

何故、こんな状況に陥っているでしょうか。それには、メディアの特徴が関係しています。

メディアの伝送路が限られていたということにあるのです。例えば、新聞は作るのは簡単だが、それを人々に配るのが大変でした。最終的には、その新聞を手渡しをしなければならなかったのでした。その為、デリバリーパスを持っている会社が力を持つ構造が生まれました。テレビでいえば、番組を制作する会社はデリバリーパスを持っている会社が気に入るような番組を作らなければ、購入してもらえないという上下関係が生まれていたのです。インターネットが生まれる1995年までこのデリバリーパスの希少性は有効でした。

そして、日本はインターネットの登場後も新しいメディアが生まれにくい状態が続いています。メディアが重要な情報を報道しない、これはOECDの順位にも反映されていると神保氏が述べていました。事実、日本はメキシコに続くドベ2なのです。下から数えた方が早い。メディアが都合の悪いことを報道しないことで、私たち日本人は自分たちが置かれた状況に危機感を持つことが出来ないのです。

 

アメリカと日本のメディア

既存のメディアのシェアを比較すると、アメリカの3大ネットワーク+フォックスで6割を切っている一方で、日本の5社+NHKでなんと95%シェアを占めているという。

何故なのでしょうか。。。

 

アメリカと日本のメディアを比較して絶対的に異なる点が3つあります。

記者クラブの存在

記者クラブとは、既存のメディア(16社)が中央官庁ある記者室に常駐者を置いており、その常駐者たちの集団をさします。16社はここでいうテレビ局5社、新聞社5社、NHK時事通信共同通信、中日、北海道、西日本です。中央官庁に記者が駐在できる記者室があり、それをタダで記者は専有しているのです。そして、その部屋で記者会見も行われるので、中央官庁に出入りできる証明書がなければ、出入りすることが出来ないのです。役所側としては、役所の方針を記者たちに説明をし続け、また人間関係を構築すrことで記者に悪いことを書かせまいとする一種の洗脳を行っているのです。これが、アクセス権、談合、癒着関係問題といった関係してきます。

②新聞の再販価格維持制度

これは新聞の出版社が販売社での販売価格を決めることが出来る制度である。公器は市場に影響されないようにという考えが元になっています。言い換えるならば、新聞社が販売者に販売価格を強いることが出来ます。戦後、日本が貧乏であった時は有効だったかもしれません。しかし、現在、アメリカを含め他の先進国では行っていません(行っていてもやめました)。日本だけなのです。

日本の人口が1億強しかいないのに、世界で一番読まれている新聞が日本の新聞なのも、この制度の影響があるといえます。

 

③クロスオーナ-シップ、相互批判能力の欠如

日本では、多くの新聞社とテレビ局が資本を提携しています。これは、情報の多様性が失われることに他なりません。例えば、朝日新聞記者とテレビ朝日の人が1つの問題について反対の意見を述べているところなどみたことがないでしょう。メディア帝国が出来ているのです。これは資本提携している新聞社とテレビ局が相互に抱えている問題を批判する能力が欠如しているのが問題です。先述した新聞の再販価格維持制度がテレビで取り上げられないのはどうでもいいからではありません。テレビ局にとって提携している新聞社に都合が悪いから取り上げないのです。この構造によって、私たちが知るべき情報は隠されてしまっているのです。

 

何故、日本にあってアメリカになんでしょうか。

③のクロスオーナーシップを取り上げてみます。

アメリカでクロスオーナーシップが問題になったのはラジオが登場した時です。既存のメディアは危機感を抱き、買収してしまおうと考えていました。しかし、言論の多様性、イエロージャーナリスムで培われた相互批判能力の土壌があったアメリカは、クロスオーナーシップにおいては制限が設けられることになったのです。

一方、日本はどうだったのでしょうか。最初のきっかけは日本放送ラジオに放送免許を出す時だったといえるでしょう。しかし、クロスオーナーシップをあまり問題視せず、許可したことがクロスオーナーシップの始まりでした。唯一、クロスオーナーシップに言及したのが共産党だったのだから驚きです。とはいえ、クロスオーナーシップは意図せず起きたものでした。

 

 そもそも、日本の放送行政に重大な欠陥があることが大きいことが挙げられます。日本は、総務省(政府)が放送免許を出します。一方、アメリカはFCCという独立した委員会によって放送免許が与えられます。委員長は大統領が任命するので政治色がないといえば、嘘になるが政権交代があるアメリカでは中立的といえるでしょう。そして、FCCでは激しい議論と最終的には多数決で決められます。一方日本では、政府が許可を出すことが出来てしまうのが問題なのです。GHQ占領下時代には、電波管理委員会があり、中立的でありました。しかし、GHQ占領時代を終え、初めて出来た吉田茂内閣が最も早く出した法律の1つがこの電波管理委員会の廃止だったのです。当時、共産党に乗っ取られる危機感のもと、政府は放送を抑えておきたいという思いが強かったと想像することが出来るでしょう。

 

正しい情報を得るには?

既存のメディアは地雷園を歩くかのように、情報を発信しています。この情報を報道したら、この利害関係のある会社に影響を与えるから報道出来ないといったように。。。だからこそ、正確な情報を手にすることは難しいのです。正しい情報を得るには、自分のリテラシーを上げていくことが何よりも大切です。ときには、海外の情報にも触れてみることが大事です。

また、Fake Newsの問題も非常に複雑です。というのも、私たちが目にする、耳にする全ての情報はAccording toだからです。極端な話、本当に菅氏は首相なのでしょうか。貴方は、宮中で天皇から任命されたのを見たのですか。見てないならそのニュースは真実とは言えないのでは?といった具合です。そして、その状況を再現することはほぼ不可能です。だから、証拠をきちんと持っていなければ、メディアは対抗できないのです。

 

まとめ(考察)

私たちは幸か不幸か既存のメディアにとらわれず、インターネットで情報を得られる時代です。多くの情報に触れて自分のリテラシーを上げて、自分なりの意見をもって社会で生きていくことが、重要だと強く感じました。